「The Cell」

この作品、予告編を見て以来、気になって、気になって・・・。

生きたままの馬が輪切りにされ、3D断層写真風に見せてくれるカット、
「コーマ」で、マイケル・クライトンが見せた、人間のワイヤー中吊り、
「2001」のラストを思わせるスリット・スキャンイメージ・・・等々。

でも、私向きではないやろなあ、と、ついぞ買うのを躊躇しておりましたが、
とあるMLさんで、私の迷いに救いの手をさしのべてくださる方がおいでになり、
ご厚意に甘えて拝借し、見せていただきました。

凄い!

見終えたあと、しばし、ボーゼン!

あの映像はいったい???

映画自体の評論は避けますが、概略はこんなぐあい。

若い女性を誘拐・監禁して、透明なガラスの部屋に閉じこめ、時間がくると
自動的に水が注入され、おぼれさせてしまう、とんでもない犯人がおりまんねん。
こいつ、とっつかまえたはいいが脳障害のせいで昏睡状態、永久に目覚めない!

なのに、今、監禁されてる女性があぶない! 彼女はいずこに?
時間は40時間しかない!

さあ、どーする!?

主演のジェニファー・ロペスが、昏睡状態の犯人に接触し、監禁された女性の居
場所を探り出すことになるのですが・・・。

強烈なインパクトのある作品ですが、どこかに「優しさ」を感じられた不思議な
ストーリー。

さて、本筋のSFX映像ですが、脳の中の深層心理の部分にアクセスしてくんで、
その映像たるや! どんな発想したら、こんな表現できるねん?
ほんでもって、どんな風にしたら、こんな映像作れるねん?の連発。

たしか、この監督さんは、MTV畑の人。
ものすごいイメージの嵐!

日本人デザイナーの手になる(石岡瑛子さん、漢字、あってるかな?)ジェニファーの
ゴージャスなコスチューム、いたるところ、はっとするような処理がなされています。
衣装を「動的」に使い、しかもそれが美しい!目がはなせません。あんな衣装の使い方、
そうそう思いつくものではありません。

グロい部分もかなりあるし「この監督、変態ちゃうけ?」と思われるような表現も
随所にちりばめられてるんですが、SFXのお好きな方には、必見映画かもしれま
せん。3DCGクリエイターさんには「ああ、これ、あのソフトで作ってる」
なあんて、思わせたとたん、次ぎのカットでは「???」どないして映像化したの?
少なくとも、私にはわかんなかった!

映像クリエイターさん必見かと!

2年ばかり前にあった「CUBE」。
あの徹底的な「不条理」の世界にエンターテイメント性を加味し、イメージのたたみ
かけで一気に見せてしまう、とんでもない作品、とお考えいただければよいのでは
ないでしょうか?

そうそう、DVDならではの、オマケも水準以上。
くどくなく、素敵な「メニューデザイン」、ナビゲーションも良好。
「削除シーン」がなかなかに見ものです。
監督のコメントを選択してご覧になると、さらに興味はつきません。

シュール! そして、クール!!

やっぱ、これ、買っちゃお!(笑)
ひょっとしたら、私、深層部分でジェニファーさんのファンなのかも?
だって、大好きな「アナコンダ」でもがんばってたでしょ?(爆)
(「アナコンダ」好きなんですぅ)

来月、これを書かずして「メッタギリ」が成立するか?って映画をとりあげます。
お楽しみに!

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