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ブックレビュー

『ロケットガール』

野尻抱介著
山内則康画

1995/3/25刊

ISBN4-8291-2618-3 C0193

富士見ファンタジア文庫 640円
粗筋:
 ソロモン諸島で国産衛星を打ち上げようとする第三セクター<ソロモン宇宙協会>。この怪しげな団体に、父親を探しにやってきた女子高校生が出会ったことから物語は始まります。
 なんと彼女の体重が、たった38kgであることに目を付けた協会は、早速彼女を宇宙飛行士に仕立て上げようと、あの手この手で篭絡しようとするが。
  爆笑ハードSFクレギオン・シリーズで名を馳せた著者の、ノンストップお笑い満載なおかつ超真面目和製ライトスタッフヽ(^o^)丿 ハードSFファンは見逃せない一冊!

 なお、『ロケットガールRPG』は、富士見文庫“富士見ドラゴンブック”より出ているようです。野尻さんの本職はゲームデザイナーなので、当然野尻さんが、この本も書かれています。
 この小説はアポロをリアルタイムで知っているかどうかでかなり評価が変わるそうなのですが、私は子供の頃月着陸をTVで観て感動した口ですのでヽ(^o^)丿アポロというかジェミニ世代ですな^^;
 ヴァージル・G・グリソム氏の『ジェミニよ永遠に』も感涙ものでした。





『天使は結果オーライ』

野尻抱介著
むっちりむうにい画

1996/12/25刊

ISBN4-8291-2723-6 C0193


富士見ファンタジア文庫 600円
粗筋:
 体重の軽い可愛い女子高生をパイロットにすることでロケット全体の重量を減らし、競争力抜群の存在になったソロモン宇宙協会。目下の最大の悩みはパイロット不足。今回も、とあるミッションがトラブルに遭遇し、降下した場所がなんと初代パイロットの森田ゆかり嬢のかつての母校であった。
 なんとここで、三人目のパイロットをゲットするのであるが・・・
  相変わらず楽しめる野尻節。ナンセンスなようでいて、その実納得させられる科学考証がされているのでハードSFファンも安心して読めます。
 願わくば、こういう優れたヤングアダルト向け小説から、本格SFも読むようになる若い読者の多からんことを・・・



『私と月につきあって』

野尻抱介著
むっちりむうにい画

1999/8/25刊

ISBN4-8291-2896-8 C0193

富士見ファンタジア文庫 580円
粗筋:
 フランスとの共同ミッションに向かう三人娘が搭乗したエアバスの操縦士と副操縦士が揃って食中毒。急遽操縦を変わる羽目になった彼女たちの機転で、なんとか機は、無事着陸。しかし、彼女たちを出迎えたのは、平手打ちだった。
 実は、彼女たちの操縦を支援した戦闘機に搭乗していたのが、今回一緒のミッションを組むフランス側のロケットガール達のリーダーだったのだ。さてはてはやくも暗雲漂う今回のミッション、上手くいきますかどうか・・・ 
 軽く読めて、しかもハードSF的要素も充実しているという、野尻抱介さんのお馴染みシリーズです。一番の見所は、一旦始まった計画はとことんやり抜くという彼女たち(日本とフランス)のど根性でしょうか。



[雀部]
48歳、歯科医、SF者、ハードSF研所員
ホームページは、http://www.sasabe.com

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