
【収録作品】○前号インタビュー◇今号インタビュー。他も順次インタビュー予定
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蒼桐大紀 | 「世界のすべてとわたしのありか」 ☆ソラリス賞 |
| ○ | Yohクモハ | 「 |
| 秋待諷月 | 「生き急ぎの幽霊」 | |
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七名菜々 | 「スティール・ストーク・ストローラー」 |
| ○ | 九住龍 | 「忘れにし夏」 |
| 洛杜きんるい | 「フェリスの星」 | |
| 蒼井どんぐり | 「雪宙花火」 | |
| ○ | 渋皮ヨロイ | 「最低魔女とマシマシメンメン」 |
| ○ | 七名あき | 「プラネタリウムみたい」 |
| 八月休希 | 「タイタンにあがる月」 | |
| 萬朶維基 | 「万事調和クッル・シャイイン・フィー・インシジャーム」 | |
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柏沢蒼海 | 「ダイハードマン・コントラクト」 |
| 阿下潮 | 「プラセンタ」 | |
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六塔掌月 | 「真子と鏡」 ☆アニマ賞 |
確かに、七名菜々さまの「スティール・ストーク・ストローラー」も、柏沢蒼海さまの「ダイハードマン・コントラクト」も、アクション系かつ人間を移送する物語ですね。
前回と同じく、作品掲載者さまには、以下の質問にお答え頂いてます。
さて、「スティール・ストーク・ストローラー」は、父性本能(?)に目覚めた殺し屋が主人公ですが、これはかなりコメディ要素満載ですね。
最初に読んだ時の覚え書きを見ると「すっとぼけてはいるが、無類の強さを誇る主人公がナイスです(笑)。2026年の春アニメ『マリッジトキシン』とか2025年夏アニメ『SAKAMOTO DAYS』に雰囲気が似ているかも(笑)」と書いてあります。
『ジュエリーキッドナッパース』、『ミスターカメレオン』もお読みいただいたんですね。ありがとうございます!
「スティール・ストーク・ストローラー」も含めたこの3作品は七名作品の中でもかなり作風の近い作品たちで、奇しくもいずれもポンコツ超人の話ですね(そもそも私がポンコツ超人を書き過ぎだという話なんですが(笑))。
ただ、『ミスターカメレオン』に関してはポンコツ超人が書きたくて書いたわけではなく、今までにない読書体験を作りたくて書いた作品でして、キャラは単に私の好みが出ただけですね(笑)
アクションについては実はあまり得意という意識はなかったんですが、前々からどうも褒めてもらえることが多くて、「多分得意なんだろうな」と自覚したのが『ジュエリーキッドナッパース』を公開した時でした。
そして、それなら試しにアクションで勝負してみようと思って書いたのが「スティール・ストーク・ストローラー」です。ありがたいことに、皆様にいただいた反応を見る限り、その試みは当たったようですね。
でももう少し正確に言うと、アクションが得意と言うよりは、単に私の文体がアクションシーンと非常に相性が良いんだと思います。
小説におけるアクションシーンって絵が無い分どうしても退屈になりやすいので、現象の正確性とか心理描写の深さよりも、とにかく気持ち良く読ませることがまずは大事だと思うんですよ(賛否あるとは思いますが)。恐らくそのあたりがリズム感特化型の私と相性が良いんだろうなと最近思い至りました。
ではアクションを書くのが得意なのかと言われれば、やっぱりそこまで得意ではないです(笑)
いま敵が右か左かどっちにいるのかすらよく分かんなくなっちゃうので(笑)
『壁に耳あり、障子なし』まで押さえていただけているとは、、、もうほとんど全作品読んでくださってるじゃないですか、、、(動揺アンド大感謝)
倉庫が主人公のお話も面白そうですね!
『壁に耳あり、障子なし』の執筆時に念頭にあったのは『ガソリン生活(著:伊坂幸太郎)』です。
とある一般家庭の自家用車が主人公のお話なんですけど、「車に自我があって、でも車だから人間との意思の疎通はできない」という制約の中で物語が進行するのが面白くて、「もっと制約を強めた作品を書けないかな」という実験的な試みで生まれたのが本作でした。
主人公がアパートの一室の壁で、壁だから部屋の中で起きていることしか観測できず、耳はあるけど目は無いので音声からしか情報を得られない、という。
結果、断片的な情報しか持っていない壁が視点人物であるが故に起こる勘違いコントみたいな作品になったと思います(コントと言うには起こってることが物騒ですが)。
「一子」の正体は、読み返してみるとかなり序盤から結構大胆にヒントが出てると思いますよ。私は冒頭から伏線丸出しスタイルで書くことが多いんですが、それでも案外バレないものです(笑)
旭山のペンギン!かわいい??!
旭山行ってみたいんですよ。素敵な写真ごちそうさまです(笑)
ペンギンは幼少期から漠然と好きで、幼稚園くらいの頃に水族館で買ってもらったペンギンのぬいぐるみが私の記録上最古のペンギンです。2羽いるんですけど、「ペンペン」と「ギンギン」と名付けて可愛がってました。安直!
でも明確にアクセルを踏んだタイミングは意外と遅くて、大学生の頃に『ペンギン鉄道なくしもの係(著:名取佐和子)』をバイトの先輩に借りて読んだのをきっかけに、しきりにペンギンペンギン言うようになりましたね。電車に乗ってるジェンツーペンギンがかわいいんですよ…。
その後社会人になってからはあちこち水族館や動物園を回れるようになり、撮り溜めた写真を毎年カレンダーにして配るという奇行が始まりました(笑)
そして『ペンギンSFアンソロジー』と出会ってさらに奇行に拍車がかかった感じです(笑)
『ペンギンSFアンソロジー』は最初はカクヨム内で開催されていた自主企画だったんですが、当時私はまだカクヨムを始めたばかりでして、PVに飢えて自主企画を掘り漁っていた時に偶然この企画を見つけて「ペペペペペペンギン???!?!?」とテンションぶち上がって勢いで2日くらいで書き上げたのが『Welcome to PENGUINLAND!』でした(笑)
あんまり言わない方がいいかもしれないんですけど、書いてる時は「とにかくペンギンをいっぱい出すぞ!!」しか考えてなかった気がしますね(笑)
改めて読み返してみると思っていたより闇の深い話でびっくりするんですが、でもアカリ視点で見ればハッピーエンドなんだろうなと思っています。
こちらの記事は公開時に拝読しました!
丁寧にお読みいただき、その節はありがとうございました。
ファンタジーをどう考えているのか、ですか。すごい難しい質問来ちゃいましたね…。
あまりちゃんと考えたことなかったですが、神話が既にファンタジーなことを考えると、ファンタジーというのは恐らく人類史上最古に成立した物語のジャンルですよね。その頃の物語の役割って、多分「現実に起きている不思議な現象に説明をつける」ことだったんじゃないかと思うんです。
人間という生物は恐らく「目の前で起きているあらゆる事象を理解し説明する」という欲求を本能的に抱えていて、その本能が人類をここまで発展させたんだと思うんですけど、まだ科学技術が未発達で解明できないことが山ほどあった時代、説明欲を補うために人類が取った手段が「自分が空想した理屈を物語る」ことだったのかなと。
妖怪とか分かりやすいですよね。ちょっと不思議なことがあると、なんでもかんでも「それは妖怪の仕業だよ」って、それらしい妖怪を作り上げて自分を納得させちゃう感じ。(あるいは当時は大真面目に立てていた仮説が現代から見るとファンタジックに映るだけかもしれませんが。)
今では物語に求められる役割も多様化してるので一概には言えませんが、そうやって現実に納得するために現実と地続きで発展してきたのがファンタジーなのかなと思います。
なのでファンタジーは物語のジャンルとして最も現実から遠いようでいて、根っこの部分はやはり現実と切っても切り離せない所にあるのかなと、今考えました!
こんな回答で許していただけますか、九頭見さん!(笑)
ペンギン帝国、いいですよね…。永遠に続いてほしいです…。
でも名古屋は元々ペンギンの聖地なんですよ。
名古屋港水族館には世界最大のペンギンであるエンペラーペンギンをはじめ国内の園館では希少なペンギンがたくさんいて、私は関東在住なんですが、年一回近くのペースで通ってるくらい大好きな水族館なんです。
だから『名古屋SFアンソロジー』の企画を聞いた時、「これは書かねば!」と思って応募しました。
でも前評判で「バカSFが多い」という噂を小耳に挟んでいたんですけど、蓋を開けてみたら『人鳥たちの四半世紀天下』が断トツのバカで笑っちゃいましたね(笑)
ちょっとバカ過ぎたかなとも思いましたが、雀部さまに笑っていただけたならあそこまで振り切ってよかったです!
映画・ドラマ「SWAT」の影響を多大に受けているので、そこからアメリカ風味が漏れ出てしまったのでしょう。(苦笑)
構成も映画版「SWAT(副題の一切無いヤツ)」を踏襲していまして、冒頭に突入事案、後半は大事件。
ただ、「SWAT」と違って、脱落者が出まくる話ではありますが……
雀部さんの仰る方のSWATは見たことはありませんが、映画版のメイキングでしっかり語られていました。SWATのテーマは映画版の方が好きです、底なしに明るいのでw
度々、アクション物の海外ドラマを配信で見たりするんですが、SWATはよくできてて面白いと思います。主要登場人物全員には必ずスポットを当てたエピソードが用意されてますし、毎回トンデモ展開が待ってますからね!
「シールチーム( SEAL Team )」なんかは部隊員それぞれの特徴的なエピソードはありませんでしたし……
海外ドラマって、モニターだらけの指令室みたいな場面好きですよね。そんなにたくさん見てきたわけではありませんが、なんとなくそんな印象があります。
確かに戦争物だと司令室は、モニターだらけですよね。『HAWAII FIVE-0』シリーズも、司令部にデカいモニターありました。テーブルタイプだけど。
内容からかなり逸れてしまいますが、映画「SWAT」は当時のアクション映画の中では珍しく訓練シーンの割合が多いところが面白いと思っています。
冒頭の「銀行強盗」のシーンのリアリティや迫力はこれだけのために見る価値がありますし、SWATの仕事を克明に描いていますからね。
射撃場、旅客機のモックアップを使った突入訓練、そこに実際の現場のシーンも入って、SWATの装備とキャラクターを一気に出していくところに構成力を感じます……!!
訓練シーンが印象に残っているのは『シカゴ・ファイア』かな。消防士もなかなか大変そうであります。
「ダイハードマン・コントラクト」に関しては、ドラマの方の『S.W.A.T.』(2018-25)のイメージが強すぎて、話に馴染んでいくのに苦労しましたが、何度か読み返すうちに、その世界に没入できました。SF(ホラー)風味の『S.W.A.T.』として出色かも。
全身防備のアーマー、チート防具ですね(笑)
PC買ったときに付いてきたゲーミング・キーボード、出してみようかな(汗;)
「ダイハードマン・コントラクト」については、ご本人の解説があって、なるほどと(笑)
最初からハッピーエンド版を書かれるつもりは無かったのでしょうか。
なんと反響が少ないとは。個人的には、金色の戦乙女と女盗賊との絡み(討議・計略)を増やして、双方の技量(能力)を毎回少しずつ加算する展開が希望です。ヒルダをツンデレ仕様にしちゃうとかも良さそうですが、ありきたりですよね(笑)
ツンデレは盗賊のミカの役割なので……
脳筋ゴリラ(ヒロインなのに)のヒルダと手数の多いミカで使い分けという感じなので、主人公トルムに協力することはあってもヒルダとミカが2人で何かすることはあまりないのです。
基本的には主人公がブレインで、ヒルダとミカは問題を解決する技能を提供するキャラクターとしてデザインしました。
ヒルダは戦闘スキルと感覚的な捜査、ミカは隠密や開錠と偵察を担当しています。
『The Tales of Bluebird』は初めて完結させた長編です。やりたいことを全部詰め込みました。
元は「超時空要塞マクロス」のバルキリーが異星人の戦艦を分析して得たデータで作ったというブラックボックスのメカというのが気に入らないので、戦争の中で「可変戦闘機」が生まれた世界という形で作品を考えました。結果的にはマクロスと同じで人型兵器が実現しているところに出てきた感じです。
空戦、アクション、恋愛と色々やりたいことをやった作品ですね。「空のフルメタルパニック」を目指した感じです。
一方、『ブルーバード・コントレイル』は原作である 『The Tales of Bluebird』をリメイクした作品になります。
空の物語と言えば、戦争物の鉄板ではありますが「帰りを待つヒロイン」はお約束ですよね。
そこで「飛ぶ男と待つ女」をメインテーマにして、作品をスリム化しました。生身でのアクションを削減です。
原作を読んでくださった九頭見氏に下読みをお願いして、チマチマを書き進めましたが……“原作の方が良かった”というコメントをもらってしまい、残念な出来になってしまいました。

自論なのですが、僕は『ジャンル』をフレーバーだと思っています。
チョコミントで言うところのミントがSFで、ミントが強すぎてもダメですし、薄くてもただのチョコです。
しかし、チョコミントを作り続けていないといつかは『チョコミント』は「歯磨き粉味」に代わってしまうかもしれません。
SFを書き続けることでジャンルとしてのSFを残し続けることになり、それがチョコミントのようにフレーバー感と旨味がしっかりしていなければ意味が無いと考えています。
だから、僕らは「SF」をチョコミントのフレーバー感でコンテンツを作り続けないと、いつかはチョコミントが歯磨き粉と揶揄されるくらいに陳腐なものになってしまう。
そんな危機感を作品にしてみたのが、SFで戦う――ジャンルを書き続けることなんじゃないかと。
ユウちゃんはどこから来て、どこへ行くのか……
新海誠作品「君の名は」のSF要素を、一般観客は理解できないらしいです。
悲しい話ではありますが、こうしたSF要素を理解するのは教養の一種ですから仕方ありません。
前述した「ジャンル=チョコミント論」のように、チョコミントは美味しいものでなければなりません。
旨味の主成分であるチョコが活きていれば、大抵の人には楽しんでもらえるというのは「君の名は」の評価を見たらわかると思います。
SFは、作者と読者の間にある程度の約束事項があるので、そこをクリアしないと楽しめないという側面はありますね。まあ、読者がなんとなくわかったように感じたら、そこから糸口が開けますし。←たとえ間違っていても分かったように思えるのが重要です(笑)
「ユウちゃんはタイムトラベラー」はもちろん、チョコミントくらいのフレーバー感。つまりはエンタメ作品です。
アイスで言うところの、パリパリのチョコを楽しんでもらいたいのですが、僕としてはツーンとしたミントのフレーバーも味わってくれたらいいな、くらいに効かせてます。
SFというジャンルが好きな人は、このミントの感触や刺激を楽しめる。たくさんヒロインが出てくるラブコメものと読めば、チョコアイスとしても楽しめる。
どうでしょう? チョコミントアイスを食べたくなってきたでしょうか。コンビニで売ってるチョコがパリパリのやつを食べたいですね。
はい、チョコミント味のキャラメルコーンや、キャンディ、ラテ、ポッキーなんかも食べたくなりましたよ。どうしましょう(笑)