『ゼロ・グラビティ』『オデッセイ』

『ゼロ・グラビティ』2013年12月公開、アルフォンソ・キュアロン監督作品
独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆
宇宙ステーションに滞在し、たまたま船外活動をしていたライアン博士(医療職)は、宇宙デブリとの衝突で命綱が切れて宇宙空間に放り出されてしまう。同僚の決死の救助でどうにかステーションに戻るものの、そこから更にロシアのステーションを目指すことに……
登場人物少なめ特撮多めの本作は、今すぐにでも起こりうる危機を描いたパニック映画です。日本で現在連載中のマンガ「宇宙兄弟」でも、月軌道で宇宙服ひとつだけで遭難したムッタをヒビトがどうにかこうにか救助して、月軌道から地球に戻る途中ですね(2025年9月)

『オデッセイ』2016年2月公開、リドリー・スコット監督作品
原作:『火星の人』アンディ・ウィアー著
独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆1/2
 激しい砂嵐のために行方不明となったマーク(植物学者)を残し、残りにクルーは火星から撤退してしまう。
 自分だけが火星に置き去りにされたことに気づいたマークは、残された資材などを確認し、なんとか4年後の「アレス4」まで生き延びれば帰れる可能性があると判断する。そして唯一残った種芋を使い火星の土とクルーの排泄物を使ってジャガイモ畑を作り、それだけを食べて生き抜くことを決意するのだが……
 宇宙での食糧問題というと、我々オールドファンは『月は地獄だ!』(1950、ジョン・W・キャンベルJr著)を真っ先に思い出します。『火星の人』は現代的にリファインされた『月は地獄だ!』ということも出来るでしょう。