一般映画(洋画)」カテゴリーアーカイブ

『セルロイド・クローゼット』『ヌードの映画史~黎明期から現代へ~』『インスペクション ここで生きる』

『セルロイド・クローゼット』1997年2月公開、 ロブ・エプスタイン・ジェフリー・フリードマン監督作品
ハリウッドの映画史において、性的少数者(LGBT)はどのように描かれてきたのかを、映画のシーンと映画関係者へのインタビューを通して描いたドキュメンタリー。

『ヌードの映画史~黎明期から現代へ~』2020年公開、ダニー・ウルフ監督作品
ハリウッドの映画史を、俳優のヌードを通して振り返ったドキュメンタリー。有名な映画人たちのコメントやヌードシーンが多々でてきます。

『インスペクション ここで生きる』2023年月8公開、エレガンス・ブラットン監督作品
独断と偏見のお薦め度☆☆☆
 ゲイであることから実の母親に疎まれ、16歳から10年間ホームレスとして過ごした青年が、存在意義を見いだそうと海兵隊に入隊した青年。教官から猛烈なしごきを受け、さらにゲイであることが周囲に知ると激しい差別にさらされてしまう。
 監督が自身の半生をもとにゲイであることと差別を真っ向から描いた実録ドラマ。

2024年9月13日

『ザリガニの鳴くところ』

『ザリガニの鳴くところ』2022年7月公開、オリビア・ニューマン監督作品
原作:ディーリア・オーエンズの同名ミステリー小説
独断と偏見のお薦め度☆☆☆1/2
 ノースカロライナ州の湿地帯で、金持ちの青年が変死体となって発見される。犯人として疑われたのは、「ザリガニが鳴く」と言われる湿地帯で育った少女カイア。彼女は6歳の時に両親に捨てられて以来、学校へも通わずに湿地の自然から生きる術を学び、たった1人で生き抜いてきた。カイアに同情する元弁護士の助けを借りて、彼女は法廷で自身の半生について語り始める。
 「法律<自然の規範」というSFファンにも馴染む考えがベースとなった映画です。

2024年8月5日

『アフター・ヤン』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

『アフター・ヤン』コゴナダ監督作品、2022年12月公開
独断と偏見のお薦め度☆☆☆
 ジェイクとキラの夫婦は中国系の赤ん坊ミカを養女に迎え、彼女のために中国系アンドロイドの青年ヤンを購入する。物静かで知的なヤンを兄と慕って成長するミカだったが、小学生になった頃ヤンが故障して動かなくなってしまう。見た目は若く見えるヤンだが、実はかなり古いアンドロイドで内蔵メモリも非常に珍しいタイプで修理不可だと言われてしまう。
 アンドロイドのメモリからわかってくる、彼の心の変遷の物語。ということは、主人公はヤンなのかも。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督作品、2023年3月公開
独断と偏見のお薦め度☆☆☆
 コインランドリーを経営するエヴリンは、家族問題をはじめとして様々な悩みを抱えていた。所得税を申告するために訪れた税務署で、彼女は夫に乗り移った「平行世界の夫」からマルチバース総ての命運を託されてしまう。そして彼女は、カンフーの達人の「別の宇宙のエヴリン」の力を得て、宇宙最大の脅威ジョブ・トゥパキと戦うこととなる。
 平行世界をだしに使った家族問題を描くファミリー・ストーリー。
 第95回アカデミー賞において、作品賞、監督賞、主演女優賞など7部門を受賞。細やかな家族間の情愛を描いたところが評価されたか?
第95回アカデミー賞主演女優賞を受賞ミシェル・ヨーは、《スタートレック:ディスカバリー》シリーズとか『サンシャイン 2057』で真田広之と共演したSF映画にも馴染みのある女優さんです。← 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』と、スカパーでミシェル・ヨーさんの特集をやっていて、他のSF系の映画・ドラマと今回初めて脳内で繋がった(汗;)
 他に『ワンダー・ガールズ 東方三侠』『ワンダー・ガールズ 東方三侠2』も見ましたが、香港映画が得意とするワイヤーアクションをバンバンこなしていて、なるほどアクション系が元々得意な女優さんだったのかと納得 ←遅い(汗;)

2024年4月24日

『マーズ』『シャドー・ウォー 聖戦』

『マーズ』2021年6月公開、ワイヤット・ロックフェラー監督作品
移住者たちがそれぞれ居住地(コロニー)を作り、厳しい環境で生活を営んでいる火星。ある日、辺境のコロニーで生活する父母と娘の三人家族は何者かの襲撃を受け、父親が殺されてしまいます。
厳しい環境ゆえの悲劇というか、母親を殺された男と両親を殺された少女の行く末は……
ものすごくメッセージ色の濃い映画です。舞台は火星ですが、極限の世界を構築するのに火星が都合が良かったというだけでしょう。男と女、支配側と被支配側等さまざまな問題が投げかけられていて重苦しい作品です。
こういうテーマは、フランス映画だともっと明るくて洒脱なタッチになるような気がしてますが……

『シャドー・ウォー 聖戦』2022年3月公開、エミール・ハリルザデー監督作品
珍しい(?)トルコ映画
伝説のアークのありかを示すという、紀元前から伝わる二つに分けられたの地図の片方を守り続けていた一族の末裔。敵は、何世紀もの間アークと地図の行方を追っていた政府にも食い込んでいるキリスト教系の秘密結社。預言者ムハンマドの子孫であり地図の守り手“献身者”であった兄の後を継ぎ、彼は決死の戦いを続ける……

2023年9月4日

『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』

『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』2022年1月公開、マリア・シュラーダー監督作品
 ベルリンの博物館の研究者である学者アルマは、資金を稼ぐため極秘実験に参加することになった。その実験とは、「3週間の以内に対象者を幸せにする」というミッションを課せられた高性能アンドロイドの被検体となることだった。彼は、抜群のルックスとテクニックで、恋愛を遠ざけてきたアルマの心を変えようとするが……。
 本作はドイツ映画ですが、同じ設定でもフランス映画だと全く違った映画になったと思う(笑)

『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』2022年7月公開、フィリップ・ラショー監督作品
 役者のセドリックがやっと掴んだのは、ヒーロー映画「バッドマン」の主役の座だった。しかし彼は撮影途中に事故に遭い記憶を喪失、バッドマンのスーツのまま逃亡する。最後はちゃんと締めます(笑)
 あのフランス国内でも物議を醸したおふざけ映画、フランス版『シティーハンター』のチームが製作したおバカ映画。

2023年8月5日

『シャイニー・シュリンプス! 愉快で愛しい仲間たち』

『シャイニー・シュリンプス! 愉快で愛しい仲間たち』2021年7月公開、セドリック・ル・ギャロ監督作品
独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆
LGBTQ+によるスポーツと文化の世界的祭典「ゲイゲームズ」出場を目指す、実在するゲイの水球チーム「シャイニー・シュリンプス」をモデルにしたヒューマンドラマ。ギャロ監督は実際のメンバーでもある。
ゲイへの差別的な発言の罰として、ゲイの水球チームがフランス代表として「ゲイゲームズ」に出場できるようにすることを命じられた元オリンピックの水泳選手が、くせ者ぞろいのメンバーをコーチする中で信頼関係を築いていく……
フランス映画って、こういう題材は上手いこと撮るよなあ。変に構えることも無くさらっと描いていてしかも深いという。

2023年6月29日