月別アーカイブ: 7月 2011

虔十公園林/ざしきぼっこのはなし

虔十公園林/ざしきぼっこのはなし 作: 宮沢 賢治 絵: はた こうしろう 出版社: 岩崎書店 税込価格: \1,050 (本体価格:\1,000) 発行日: 2005年 ISBN: 9784265071067 虔十公園林 虔十はいつも口をあけて笑っているような子供でした。でも子どもらはそんな虔十を馬鹿にしてわらうのでした。けんじゅうって「けんじ」ゅうってことじゃないかと思う。賢治の思いがくちをあけて笑っている虔十に託されたのではないか。杉を植えることは最初何にもならないとみんなから考えられていたけど、虔十がチブスにかかって死んでも、杉ばやしは残り、本人は死んでも杉だけは残るものなのですね。そして公園までになっていく。賢治自身もみんなから笑われようとも自分がやりたいと思ったことはやりたかったのだと思います。 ざしきぼっこのはなし ざしきぼっこって大人にならないうちに死んだ子どもがざしきぼっこになるとか聞いたけど、このざしきぼっこって子どもがたくさん集まれば、10人いるところが11人になる不思議な子どもなのですよね。東北にいったら一度あってみたいです。そして飴でもあげたいです。

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雁の童子

雁の童子 作: 宮沢 賢治 絵: 鈴木 靖将 出版社: サンブライト出版 発行日: 1986年07月 ISBN: 9784783200864 絵本にはなっていますが、子どもの本じゃないですね。賢治好きな大人が、深夜雪の降る中を思い出したように本箱から取り出して、ほうっとため息をつきながら読むのが一番似合っている感じがします。 雁の群れの一団がいて、それらが鉄砲で撃たれて、火をあげながら落ちていくのです。そしてそれらのものは空を飛ぶ人の姿にかわっていたのです。一羽だけ残った雁が子供の姿となり、その地で暮らすのです。 物語全体としては静で、動が好きな子供には難解と退屈であまり読みたがらないと思います。大人にはわりと受けるのじゃないかなとおもいます。

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カイロ団長

カイロ団長 作: 宮沢 賢治 絵: 村上 勉 出版社: 偕成社 税込価格: \1680 (本体価格:\1600) 発行日: 1992年 ISBN: 9784039635709 ほとんどみどり色でかえるの世界をあざやかに描かれている絵本といっていいでしょうか。 ところどころ黄色や紫を使っているのですが圧倒的に多いのがみどり色です。 オッペルと象に代表される酷使と収奪に翻弄されるさまを描いています。オッペルと象は最後に白象が仲間に手紙を送って救われるのですが、この30匹のあまがえるたちはただ人がいいだけで、殿様がえるに酷使されてしまいます。賢治のころだけの話ではなく今にも通じる話しです。

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