月別アーカイブ: 6月 2012

「明治小説全集七」明治断頭台>正義の政府はあり得るか

「明治小説全集七」明治断頭台>正義の政府はあり得るか 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 やはり前章の首がこの正義の政府とかかわりあっている。またどの章からもここで大きな風呂敷があって、それぞれ芯のところをしまう手筈になっていたのだろう。 最後の章読んで頭くらくらしましたね。本読んで頭くらくらすることは少ないのですが、こいつにはやられました。物語で一番嫌いなのは、打ち切りのジャンプの冒険ものみたいなものでさあみんながんばって次の敵が待っているぞと、今まで敵だったものも一緒にはいって登場人物総出演というのがいやですね。 それがこれにはやや悲劇的要素があるものの風呂敷をぜんぶぎゅっと絞って終わらせているところですね。この本に好感を持ちました。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

「明治小説全集七」明治断頭台>おのれの首を抱く遺体

「明治小説全集七」明治断頭台>おのれの首を抱く遺体 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 おフランス製の断頭台(ギロチンのことである)で首を切るのは少数で、大勢のものは昔からある刀で首を切っていた。そして断頭された罪人は丸い棺桶の中で首から上の頭の部分は自分で自分の首を抱くといった不思議な構図になっていた。そんなおり、肥につかった首なし死体が自分の首を抱いた遺体がみつかる。この章では次の話の前振りみたいなものになっています。 それよりも巫子エスメラルダの言葉が全編を通してカタカナなのでカタカナ文化に慣れていないわたしにとってはちょいと読みにくい。でもカタカナじゃなかったら、フランス女である必要なないわけだし・・・ぶつぶつぶつ。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

「明治小説全集七」明治断頭台>遠眼鏡足切絵図

「明治小説全集七」明治断頭台>遠眼鏡足切絵図 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 フランスから断頭台の他に日本にきたものがあるそれが遠眼鏡(今で言う双眼鏡)である。 高い塔から風景を見るとみられているとは知らないで、日本の日常のさまざまなものが見える。そして保管してあったのに、どこかに消えてしまった。後でわかったことだから弾正台大巡察ででてきた手癖の悪い邏卒(らそつ)の一人が遠眼鏡を質屋に持って行ったそうな。これ以上話すとねたばれになるので省略するが、一方綺麗に切断された綺麗な足が見つかる。これで死体がでたと思うが・・・これ以上話すとねたばれになるので省略するが、遠眼鏡と足切りが一緒になってこそ起こった犯罪とだと言っておこう。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

「明治小説全集七」明治断頭台>永代橋の首吊人

「明治小説全集七」明治断頭台>永代橋の首吊人 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 岩倉具視の側近に谺国天という側近がいました。この人が未婚でかつ頭が聡明な美女を岩倉具視の養女にしようとしていました。養女にして薩長土佐藩以外の有能な若者と婚姻させて、政府の中に薩長土佐藩以外のものをいれて政治の中に新鮮な風をいれようとしていました。でもこのやり方は少しばかり強引で幾人かの人から恨みを買っていました。そんなおり谺国天が永代橋で首吊人となって発見されました。被疑者はいたことはいたのですが、距離があって首を吊らすことはできません。そこでエスメラルダが死んだ谺国天を憑依させて犯人を見つけ出します。 ところどころヒントになるものがでてきて、これが伏線だったのかと思った。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

「明治小説全集七」明治断頭台>アメリカより愛をこめて

「明治小説全集七」明治断頭台>アメリカより愛をこめて 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 明治になり幕府側についたものはいろいろ処罰させたそうだ。このキーになる藩主も倒幕と同時にアメリカに逃げて行ったはずだった。藩主の御愛妾がたまたま見つかった。藩主がアメリカにさって何カ月もなるのに、御愛妾は妊娠していた。計算があわない。この謎ときはどうなっているのだろうというものです。巫子エスメラルダが、謎を解く主人公たちからこういう風に言うのだぞと言われているかと思えば、実際に死者を憑依させて言葉を語らせているのにはびっくりした。 で、表紙の裏側にはこういう風に書かれていた。 「太政官弾生台(役人の汚職を調べ糾弾する役所)の大巡察、香川経四郎と川路利良がフランス人美女エスメラルダの力を借りて次々とおこる謎の事件を解明する。明治開化期の社会と新政府を題材にした探偵小説の傑作」

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。