カテゴリー別アーカイブ: 02_SF&ファンタジー等

小説>おおあたり その3

小説>おおあたり(しゃばけシリーズ15) 著者 畠中 恵 出版社 新潮社 おおあたりの第三章「はてはて」です。 若だんなのおつかいで、お菓子を買いに出た金次、人の格好をしているが貧乏神という神の一人である。その金次がお菓子を持ってほとんど帰ってきたときに、人とぶつかり、お菓子は泥だらけになり、お詫びに富くじを1枚もらった。この富くじが金次を悩ませることになった。金次は貧乏神だけど、今の人間の真似をした暮らしをけっこう気にいっている。富くじがあたって100両はいいのだけど、同じ番号を持つのが3人もでたり、100両目当てに女が三人も押しかけてきたりと、金次は大変な目にあって、ときどき怒って夏なのに辺りが冷えたりと面白い。 でもこれって今の宝くじにも通じるね。宝くじに当たる前は、よりつかなかった親戚や知人が、数億円という大金を手にしたとたん、いろいろなところから親戚は増えるわ、知人は増えるわ。寄付はいってくるわで大変なのだよね。ゴミの中から大金が出てくることはときどきあるけど、それも「はてはて」で出てくる三人の女のように、大金のおこぼれを預かろうと落とし主がたくさん出てくる。しゃばけの笑えるけれど人のおさましさがわかる話でした。

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小説>おおあたり その2

小説>おおあたり(しゃばけシリーズ15) 著者 畠中 恵 出版社 新潮社 おおあたりの第二章「長崎屋の怪談」です。 噺家の場久は、もとをただせば悪夢を食う獏である。江戸の人々の悪夢を食べてその夢をもとに話を作っているから、話す物語も真に迫っている。 夏の暑さに食事もできない若だんなに寄席を開いてかなり怖い話をした。話そのものも怖かったが、その後に副産物がでてきた。場久が獏であるのに夢につかまってしまったのである。場久の後に誰か追ってくる。それの解決をしようとした日限の岡っ引きの親分も変なことになってしまった。人情犯科帳と読めば、こんなものでしょうとややぬるめの作品になっています。

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小説>おおあたり その1

小説>おおあたり(しゃばけシリーズ15) 著者 畠中 恵 出版社 新潮社 おおあたりの第一章「おおあたり」です 若だんなの幼馴染の栄吉は菓子職人の跡取り息子である。お菓子を上手に作れれば何事も問題が起こらない。ところが栄吉がつくるアンコ細工は妖怪たちも同じ言葉をはっする不味いである。その栄吉は、ひろびさに大ホームランをあてた。おかきがことの他美味しく上手にできたのである。おおあたりである。 ところがこのおおあたりのおかきを長崎屋をはじめ江戸市内の居酒屋に置いたら大評判になってこれまたおおあたりである。ところが、栄吉のいいなずけがからんできた。栄吉のあられにもコピー商品がでて、問題がからまってきた。若だんなはこの絡みに絡んだ糸をもどすことができるのか? それはこの本を読んでいればわかる。www

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SF本感想>アラミタマ奇譚

SF本感想>アラミタマ奇譚 梶尾真治 祥伝社 舞台が阿蘇、そこに飛行機が落ちるのだが、そこで死んでいるはずの人々がいない。一人この本の主人公になる男が怪我もなく取り残された。愛する人をも失った彼は阿蘇の秘密を探る・・・。登場人物が少なくてすんなり読めた、主人公と見失った婚約者とその弟に父親、それだけいたら物語の大半の登場人物になる。基を守る人数人と、最後の戦いに至る経緯を知ることができる。 最初読んでいて、物語が定番化してくるのに嫌な予感を覚えたが、そのままいってしまった。それでもまあ気楽に読めたからいいなって感じ。

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感想>えどさがし(しゃばけ外伝)えどさがし

えどさがし(しゃばけ外伝)えどさがし えどさがし(しゃばけ外伝)五百年の判じ絵 太郎君、東へ たちまちづき 親分のおかみさん えどさがし 畠中恵 新潮社 この外伝の題名になっているえどさがしです。時代は江戸が終わって明治のはじめ、江戸時代長崎屋と名乗っていた店は長崎商会となって、中にいるのは人間らしきものはなく妖たちばかり。もし長崎屋の若だんな一太郎が子孫を作っていたならば長崎商会の中にも人間がいるはず。もしくは長崎屋は別にあり、若だんなを待つだけに長崎商会を作ったのかもしれず、そこのところは作者もややこしかったのか説明していません。 取物帳、いや明治だから探偵物としてはあっけないものでした。 でもこのえどさがし、何か物悲しいものがあるのですね。それは江戸時代妖に優しくしてくれた若だんなが江戸時代に亡くなって、妖たちはその後若だんなが転生するのを首を長くして待って待っていつまでも待っていることでした。最後に少し光が見えてよかった。

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感想>えどさがし(しゃばけ外伝)親分のおかみさん 草だんご

えどさがし(しゃばけ外伝)親分のおかみさん えどさがし(しゃばけ外伝)五百年の判じ絵 太郎君、東へ たちまちづき 親分のおかみさん えどさがし 畠中恵 新潮社 しゃばけシリーズで岡っ引きのおかみさんも身体が弱いと書かれていたからどんなものだろうと気になっていたら外伝で登場しました。身体が弱いというものの今回の話ではそういう設定になってなくてもいいのじゃないかなと思いました。かごにはいった男の赤ん坊が岡っ引きの家にいれられてくる。その赤ん坊は何故何のために岡っ引きの家に入れられてくるのかわからない。立派な取物帳になっていました。おかっぴきの奥さんの心情がよくわかって面白い話になっていたと思います。 高本淳さんから私の誕生日かクリスマスかのプレゼントで首を冷やさない毛糸の襟巻をもらいました。首に二重にして巻くものですが、毛糸なので首に直接あたるところがチカチカするので、腹にまいて、ちょっと大きめの腹巻として愛用しています。大きめなのでその上からチャック式のブルゾンをきて、家の中をうろうろしています。 でもここ一カ月不規則暴飲暴食(酒は飲まない。暴飲はウーロン茶。お菓子ぼりぼり食っていた)をしていたら、腹が出て、ブルゾンがピチピチになってしまいました。久しぶりに体重を計ると*7.0kgになっていました。びっくりして、ダイエット再開しました。3日間、少し食事を減らして、1日30分程度のウオーキングをしたら2日目*4.4kg 3日目*3.2kgと減りました。このまま頑張るつもりでいます。 でも腹が減るので草だんごを買って、1串食べてしまいました。味はまあまあでヨモギの香りがして美味しかったです。

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ゲド戦記

ゲド戦記 ゲド戦記はアーシュラ・K・ル=グウィンが書いたものです。私はゲドの少年期から青年期までの話が好きで、この1巻だけは手物に持って何度も読み返しています。残りの巻は全部図書館に借りて読みました。 そして待ちにまったゲド戦記がアニメ化されるとあって喜びました。そしてアニメを見終わったゲド戦記に失望しました。 ゲド戦記と名付けられているけどまったくゲドの戦いではありません。それに女の子は何の伏線もなく竜になるのも変です(原作の最終巻では竜になったけど、それにはちゃんと理由付けがさせられていた)。アニメ版ゲド戦記は毒にも薬にもなれない駄作となっていました。 私の趣味とジブリアニメが少年少女を相手にしているのならば、ゲドの少年、そして青年時代を描いたゲド戦記1巻をみっちり描けばそこそこ面白いアニメになったのだろうと感じます。ただアーシュラ・K・ル=グウィンがユング心理学を考慮にいれた作品であるだけに薬がきつすぎて、一部には毒になるかもしれません。ユング心理学というと京都大学の故河合 隼雄先生にゲド戦記1巻は毒になる可能性があるだけじゃなく、のちのち書かれた魔法が邪悪なものとして書かれてどう思うか聞いてみたかった。 それとアーシュラ・K・ル=グウィンが最終巻で、魔法そのものが悪で、魔法使いは成仏しないと書いていました。グウィンはゲド戦記そのものやゲドのことを愛していなかったのかと思うぐらいの仕打ちです。 生涯魔法使いとして老人ゲドの全人格を否定されてしまうのですから、ゲドに感情移入していた私にはもし私自身がゲドなら立ち直れないと思います。こんな自分の作品ですら否定するグウィンは強い人なのだと思いました。

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読了>陰陽師「瘤取り晴明」

陰陽師「瘤取り晴明」 作者 夢枕獏 出版社 文藝春秋 定価 1333円+税 瘤取り晴明と聞いて何か思いつくことはありませんか? そうです。瘤取りじいさんのリスペクト作品です。前半は瘤取りじいさんの話がつづき、ここで晴明がどうでてくるのだろうと期待していたら、前半、瘤をとってもらった爺ぃと瘤を二つつけてもらった爺ぃが、3度鬼たちのところに行くことになって、困って晴明に頼みこんで、いつものパターンで博雅と一緒に行くことになります。鬼たちに囲まれてどうなることかとおもいきや、博雅の笛を吹いた場面から、本によるカタルシスを経験しました。気持ちよかったなぁ。水戸黄門がいんろうをみせて悪代官をはじめ悪どもが降れ伏すのを見たのと同じ気持ちになります。あまりに気持ちよかったので同じ場所を4~5回読んでしまった。 絵本っぽい陰陽師だったなぁ

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SF>望郷のスターウルフ

若い頃はほとんど徹夜で一晩に文庫本2冊ぐらい読んでいたこともあったけど、年齢の衰えで一か月に1冊読めたらいい方ですね。 今月は、エドモンド・ハミルトン著 野田昌宏訳の「望郷のスターウルフ」を読んでいました。 昭和46年に初版が発行されているのだけど、古さを感じないSFです。今の宇宙技術者から見れば大笑いの本かもしれないけど、科学的知識を持っていない私から見れば純粋に楽しめました。 銀河系最大の芸術的秘宝「歌う太陽」が盗まれて、取り戻したものには多額のお金をもらえるとあって、主人公が、いろいろ苦労して、歌う太陽のあるところはわかるのだけど、ひどい苦痛を与える精神攻撃を受けてほうほうのていで逃げ出します。八方ふさがりのように見えてどうするのかと思ったら、スターウルフの星に、宝石を隠している星がありまっせとちくってその気にさせて、スターウルフの連中のだますところはカタルシスが落ちますね。 4巻も読みたいと思ったら、4巻目の途中でハミルトンが死去されてしまったので、スターウルフシリーズは3巻で終わりです。今度はキャプテンヒューチャーの世界にでもはまりこもうかな?

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さすらいのスターウルフ

さすらいのスターウルフ 著者 エドモント・ハミルトン 訳者 野田昌宏 主人公はモーガン・ケイン、地球人なのだけど彼の両親が、ヴァルナ星の宣教をしにいったもののそこの過酷な環境に負けて死んでしまい、子どものケインだけがそこの星で生き残り、ヴァルナ星の仲間と組んだものの、過ちを犯してしまい、ヴァルナ人から手配されてしまう。 物語で宇宙の話でも地球人じゃないと面白くない。でもただの地球人を特殊能力をつけるにはどうしたらいいか? 過酷な環境で育って、筋肉もりもりの超人的な力をつけさせたらいい。そしてそこの仲間と殺し合いの喧嘩をして、追われたら面白い。スターウルフだとばれたら地球人にも八つ裂きにされる。生きているのだけど、超人的な力は持っているのだけど、殺されるかもしれない綱渡り状態になっている主人公です。 かなり古い作品です。私がまだよちよち歩きの頃に出版された物語です。でも古さは感じない物語です。

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