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「明治小説全集七」明治断頭台>巫女エスメラルダ

「明治小説全集七」明治断頭台>巫女エスメラルダ 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 フランスから断頭台(何度でもいうが首をはねるギロチンである)を持って帰ってきたのだが、これにはおまけがついていた。フランスの金髪女エスメラルダである。彼女におまけなどといったら失礼になるかもしれないが、事実そうだからしかたがない。断頭台をフランスでつくらせた日本の使者に恋して、はるかかなたのフランスからついてきたのである。使者に恋したものの国が違うから結婚しても使者には出世とかの道もできないであろう。他のものは本国フランスに返せ返せというが、恋する女はそのまま帰るわけもなく、しかたがなくフランスの法律本の翻訳をさせるという理由で日本に留め置く口実をつくった。 しかし、この女の本領は巫女姿になってばっさばさと祝詞で犯人をあげることであった。

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